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川添裕『江戸の見世物』(岩波新書)


川添裕『江戸の見世物』(岩波新書、2000)の紹介です。目次と簡単な解説が下にあります。

●これまで六十余の紙誌で書評紹介をいただきました。
●別ページで索引検索+索引ダウンロードが利用可能です。
●本書には点字版があります(厚生労働省委託図書・日本点字図書館製作、2004)

 

『江戸の見世物』のカバー   『江戸の見世物』アンコール復刊のカバー   『江戸の見世物』アンコール復刊2回目のカバー
 岩波新書 新赤版681 総256頁 ISBN4-00-430681-7
 最新定価:本体840円[税込907円] 岩波書店のページへ  Amazonへ

 2000年7月19日 第1刷1回
 2001年7月 第1刷2回
 2005年3月 第2刷
 2008年3月 第3刷
 2011年3月 第4刷 アンコール復刊
 2016年11月18日 第5刷(累計3万3千部) 
再びアンコール復刊となりました!

 


[目次]

いざ、江戸の見世物遊歴へ―まえがきに代えて
遊歴の隠居   見世物三昧の一日   ご開帳と細工見世物
見世物好きの棟梁

第一章 浅草奥山の籠細工
巨大な小屋の、巨大な関羽   見物の声の動揺   口上話芸
見世物をめぐる金銭   二、三人にひとりが見物   見世物の経済効果
金主による奉納   見世物の娯楽イメージ   歌舞伎での当て込み
浮世絵と噺本   伊勢へ

第二章 奇妙な細工の楽しみ
歴史にのこる大ブーム   細工の実験場   職人の王国   大坂下り
浪花の一田庄七郎   釈迦涅槃像   古今未曾有の大当たり
仏教の見世物化   とんだ霊宝   見立絵本の系譜
つくりもの文化

第三章 珍しい動物のご利益
名号牛の眼福   見世物になった舶来動物   ご利益のパターン
ラクダがやってきた   さまざまな情報と風聞   盛りだくさんのご利益
お札としての見世物絵   おしどり夫婦   『和合駱駝之世界』
和合ラクダ神の画幅   ラクダ七福神   その後の動物見世物

第四章 軽業のよろこび
安政の世へ   早竹虎吉   江戸初お目見得
高小屋のあやうき芸   早竹源氏の旗指物   伝統演目の見世物化
アクロバットと物語の重奏   衣装と道具のスペクタクル
騒々しいほどのお囃子   「早」の字のひとびと   軽業師の海外渡航
アメリカの早竹虎吉

第五章 生人形の想像力
幕末の新機軸   肥後熊本、松本喜三郎   鎮西八郎島廻り
当初のためらい   浅草初興行をとりまく状況   安政三年の爆発的流行
豪華なバラエティ   遊女の肌   生人形の人肌路線
黛人形の「当代性」   災厄が襲う   小糸・佐七の顔
見世物小屋の土地感覚   浅茅ケ原一ツ家   想像力の渦巻

お名残口上―むすびに代えて
川をさかのぼる旅   江戸の見世物と、現代の「見世物」
新種の見世物   押しとどめようがないもの   何の活性化か
最後に

主要参考資料

 


・本書は、近世後期の江戸の見世物の姿を、可能なかぎり過去の「生きた文脈」のなかに再現しながら、そもそも何が面白くて見世物をやり、見る側が何をよろこんで歓喜の声をあげ、それが時代や社会とどんな関係をもっていたかを、なるべくわかりやすく描こうとした試みである。(オビ裏の紹介文より)

・江戸時代の見世物は誰にとっても親しみやすい代表的な大衆娯楽だった。ひとめ見ただけで御利益があるといわれたラクダ・ゾウなどの動物見世物をはじめ、細工見世物、軽業、生人形など近世後期の見世物の実像にせまる。図版多数。(岩波書店・新刊案内より)

・はじめにキーワードを考えて本を書いているわけではありませんが、できあがった結果として、この本には江戸の見世物を中心にしながら「門前、信心と遊楽、開帳、口上話芸、好色、遊郭、俗信、異国、つくりもの、大道具大仕掛、大当たり、金主、当代性、流行社会、情報メディア」といった概念・イメージ・問題が比較的よくでてきます。ご参考までに。(著者コメント)