此花/風俗図説 復刻版 全3巻
ゆまに書房刊
朝倉無声が主宰した雑誌『此花』『風俗図説』の復刻出版。
川添の解説は両雑誌の内容と朝倉無声の詳しい閲歴を紹介。
便利な索引(総101頁)と総目次(総48頁)を新たに付す。
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[元版]
『此花』(大正元年[1912]10月〜大正3年9月、全24冊)
『風俗図説』(大正3年11月〜大正5年[1916]6月、全11冊)
[今回の復刻版]
これら全35冊を3巻にまとめ、最終巻に解説、総目次、索引を付す。
第1巻 『此花』1号〜12号を収録
第2巻 『此花』13号〜24号を収録
第3巻 『風俗図説』第1集第1号〜終刊号を収録 解説/総目次/索引を付す
[概略]
『此花』『風俗図説』ともに、内容は江戸時代の風俗や文化の探究であり、具体的には浮世絵・古美術・書物文芸・諸芸娯楽・服飾流行・諸職商売・遊廓売色・社会制度・民俗・俗信・食物・名物名所・人物伝などの話題が中心である。
執筆は朝倉無声によるもののほか、宮本勢助、三田村鳶魚、水谷不倒、志田素琴、江馬務、菊池貴一郎、石橋臥波、桜井秀、石巻良夫、幸田成友、富士川游、大槻如電、久保田米斎、佐々醒雪、今井卯木、三上参次、山中共古、井上和雄、幸田露伴、和田万吉、内田魯庵等々と、豪華な顔ぶれである。
『此花』の誌名は、宮武外骨の同名誌を継承したもので、やはり浮世絵の模刻などが多く入っている(復刻版でもカラーで全六十点余を収録)。全体に江戸の風俗や文化を知るための貴重な紹介、考察、資料等が多く、元版が容易に揃わぬ稀覯雑誌であることを考えると、価値ある復刻出版といえる。
『此花/風俗図説 復刻版』全3巻
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