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受賞作


これまで作ってきた本のなかから、7つの受賞作を紹介します。「日本歴史と芸能」シリーズ(ビデオ+ブック)は共同制作者及び共著者としての受賞、他は著者、訳者の先生方がこれらの出版物で受賞されたということです。このほか、別ページに記した「新しい世界文学」シリーズからは、その後にノーベル文学賞受賞者やニュー・アカデミー文学賞(ノーベル文学賞の代替賞)受賞者も出ています。

大道芸と見世物(ビデオ+ブックシリーズ、日本歴史と芸能13)

網野善彦+小沢昭一=編
鵜飼正樹+橋爪紳也+樋口保美+川添裕=執筆
市川捷護+市橋雄二+古谷祐司(川添裕)=プロデュース
平凡社+日本ビクター刊
定価:本体11,650円

*第46回毎日出版文化賞特別賞受賞(シリーズ全体)
A5判208頁ブック+VHS60分ビデオ 1991.01
ISBN4-582-41523-7 C0339 NDC分類番号386

『大道芸と見世物』の表紙

網野善彦・小沢昭一両氏の巻頭対談を口切りに、失われゆく大道芸と見世物の蠱惑的
世界に迫る。この分野に意欲的に取り組む研究者による解説書と、60分の貴重な映像
で構成。

[ブック]
網野善彦+小沢昭一対談「大道からの視点」
鵜飼正樹「見世物小屋の一日」
橋爪紳也「見ながしの劇場」
樋口保美「千日前の見世物」
川添裕「江戸見世物主要興行年表」(年表+解説・見世物への視点)
同「映像解説」

[ビデオ]
薬草売り・浅利昇
家相見・熊木トメ子
ハブの薬売り・園部一展
包丁売り
バナナ売り・北園忠治
見世物小屋人間ポンプ・安田里美
つく舞(茨城県龍ヶ崎市)
猿まわし・猿舞座
のぞきからくり・北園忠治/みつる
瞽女長岡ごぜの門付・金子セキ/中静ミサオ/関谷ハナ


落語はいかにして形成されたか(叢書 演劇と見世物の文化史)

延広真治=著
平凡社刊
定価:本体2,408円

*第9回サントリー学芸賞
A5変型判 224頁 1986.12
ISBN4-582-26014-4 C0376 NDC分類番号779

『落語はいかにして形成されたか』の表紙

大工の棟梁にして市川団十郎のうしろ盾、高名な戯作者にして両国の見世物の仕掛
人、この魅力的な人物烏亭焉馬(うていえんば)を中心に、江戸文化と江戸落語の
誕生を語る。

[お知らせ]
本書は増補のうえ、講談社学術文庫『江戸落語』として2011年に再刊されました。
→ Amazon- 江戸落語 誕生と発展 (講談社学術文庫版)


近松の世界

信多純一=著
平凡社刊
定価:本体8,544円

*第14回角川源義賞
A5判 568頁 1991.07
ISBN4-582-26021-7 C0093 NDC分類番号912

『近松の世界』の表紙

近松研究の第一人者として知られる著者の主要全論考をはじめて集成。30有余年の
研究をまとめた待望の大著。巻末には廣末保氏との対談も収録し、戦後を中心とした
研究史をも概観する。


増補トリュフォー、ある映画的人生(平凡社ライブラリー)

山田宏一
平凡社刊
定価:本体1,300円

*第1回Bunkamuraドゥマゴ文学賞
HL判 396頁 2002.01
ISBN4-582-76422-3 NDC分類番号778

『トリュフォー』の表紙

『大人は判ってくれない』などの作品で知られるフランソワ・トリュフォーの、初め
ての伝記。ひとりの不良少年がいかに「映画」を通して、自らの人生を歩みだしてい
ったのか。映画監督フランソワ・トリュフォーの生涯を、第一人者が一篇の映画のよ
うに書き綴った渾身の評伝。 第1回 Bunkamura ドゥマゴ文学賞受賞作。
元版(初版)は1991年刊、増補新版は1994年刊。
平凡社ライブラリー版(HL判)は2002年刊。ライブラリー版解説=蓮實重彦。

→ Amazon- トリュフォー、ある映画的人生 (平凡社ライブラリー版)

 

『トリュフォー』元版(増補新版)の表紙  『トリュフォー』元版(初版)の表紙
増補新版表紙(左)と初版表紙(右)


美術という見世物−油絵茶屋の時代(イメージ・リーディング叢書)

木下直之=著
平凡社刊
定価:本体2,621円

*第15回サントリー学芸賞受賞
A5判 296頁 1993.6
ISBN4-582-28471-X C0370 NDC分類番号702

『美術という見世物』の表紙

日本の美術には、西欧の美術史の枠組におさまらない豊かな伝統がある。幕末から明
治へと流動する時代にあらわれた、油絵を見せる茶屋、掛軸になった写真、浅草奥山
の生人形などをとりあげ、「日本美術」と「美術史」の可能性を根底から問い直した
注目の仕事。木下さんの書籍デビュー作。

[追加]
本書をめぐっては、ギャラリーA4(エークワッド)で2018年12月から翌2019年2月に
かけて開催された「木下直之を全ぶ集める」展に関連して、「結びの神」は生人形
る小文を川添が寄稿し(ネット上で2018年1月7日に公開)、木下さんと本書のこと
などを記しています。思い出深い本です。
[お知らせ]
本書は、ちくま学芸文庫として1999年に再刊されました。
本書はさらに、講談社学術文庫として2010年に再々刊されました。
→ Amazon- 美術という見世物 (講談社学術文庫版)


四谷怪談は面白い

横山泰子=著
平凡社刊
定価:本体2,200円

*第24回日本古典文学会賞
※同時期刊行の『江戸東京の怪談文化の成立と変遷』(風間書房)
を中心に、本書を含めた著者の仕事に対して与えられました。
四六判 568頁 1997.04
ISBN4-582-82904-X NDC分類番号912

『四谷怪談は面白い』の表紙

この物語はなぜ多くの人びとに親しまれてきたのか。 鶴屋南北の原典から歌舞伎
の名演、アングラ演劇の解釈、小説、映画、マンガまで、数々の具体例から四谷
怪談の魅力に迫る。


テキサコ 上・下新しい世界文学シリーズ

パトリック・シャモワゾー=著
星埜守之=訳
平凡社刊
定価各巻:本体2,400円

*第15回渋沢クローデル賞特別賞
四六判 上-320頁 下-312頁 1997.10
上 ISBN4-582-30229-7 C0397 NDC分類番号953
下 ISBN4-582-30230-7 C0397 NDC分類番号953

『テキサコ』上の表紙 『テキサコ』下の表紙

1992年・仏ゴンクール賞受賞作。 カリブの都市の貧民窟で、 都市計画家と土着の
語り部女性が紡ぎだす、流転の街テキサコの物語。1990年代に最も注目すべき作品
と評価されたフランス語/クレオール語小説、ついに偉業の邦訳なる。


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